2021年10月17日日曜日

イザヤ書53:4-12   ヘブライ人への手紙4:12-16   マルコによる福音書10:35-45

いちばん下から

イザヤ書53:4-12

  ヘブライ人への手紙4:12-16

  マルコによる福音書10:35-45 

二人の弟子はイエス様に言いました。「栄光をお受けになる時、私どもの一人をあなたの右に、もう一人を左に座らせてください。」イエス様が栄光をお受けになる時とは、十字架の時ですので、イエス様の左右に座るとは、イエス様と一緒に十字架に掛かる、もしくはイエス様と苦しみを分かち合う、と言うことです。けれども弟子たちはそのことをまだ分かっていません。この世での権力か、奇跡的な力を得ることとでも思っているのでしょう。


 伝統的なイコンに「陰府下り」というものがあります。イエス様が陰府の世界に下り、アダムとエバを始め、旧約聖書の時代の人々の魂を、自らの手で、天国へと導き上っている絵です。イエス様が十字架に掛かられてから復活されるまでの3日間に起きた出来事として、伝承されています。ここにはイエス様の復活についての神秘が示されています。イエス様は天から地上に下り、地上から陰府の世界に下り、そしてすべての人を救われるのです。イエス様は一番下から、人を救われます。だから、イエス様の救いから漏れている人は誰も居ません。私達がどれほど下まで降りようとも、私達の心がそれほど下まで行こうとも、イエス様が全て救い上げてくださるのです。

 イエス
様は言われます。「あなた方の間で偉くなりたい者は、皆に仕える者になり、一番上になりたい者はすべての人の僕となりなさい。」神様の栄光は、人の上に君臨することではなく、みんなに仕えることによって得られるのです。私達は、人々に仕えれば仕えるほど、イエス様に近づき、復活の救いに近づきます。イエス様を見つめて、奉仕の道を歩みたいと思います。