使徒言行録１０：３４－４３
コロサイの信徒への手紙 ３：１－４
ルカによる福音書２４：１－１０
皆さん、イースターおめでとうございます。
天使は言いました。「なぜ、生きておられる方を死者の中に探すのか。」これは、良い言葉だと思いませんか。「死者の世界にとらわれずに、生きている者の世界に飛び出しなさい」と、私たちを力づけてくれる言葉のように思います。イエス様の弟子たちは、この言葉に励まされて、新しい宣教に旅立ったのでしょう。私は、この死者の世界と生きている者の世界は、具体的には、過去と未来と思っています。私たちは過去の世界にではなく、未来の世界に生きるのです。
私たちは過去に戻ることはできません。どんなに頑張っても一分一秒も戻ることはできないのです。それが冷徹な事実です。けれども私たちは、未来に向けて歩みだすとき、新たな喜びに出会うことができます。
また、生きている者だけでなく、そうでないものも、未来に生きています。私たちは歴史を学びます。歴史は、過去の資料としてではなく、未来に活かしてこそ、意義があるものです。また、既に世を去って天国に行かれた私たちの愛する人たちも、私たちが、その人のことを思いながら未来に生きてこそ、その人との思い出は力を持ち、輝きだします。
すべてのものは、未来に生きています。私たちは未来に向けて歩みだすとき、すべてのものに出会い、新しく生きることができ、新しい命を得るのです。
イエス様は、十字架と復活によって、私たちに、過去から未来へ生きる力を与えてくださったのです。未来に向けて歩みだしましょう。
