2022年9月11日日曜日

出エジプト記32:1、7-14   テモテへの手紙Ⅰ 1:12-17   ルカによる福音書15:1-10

  



一人も見捨てない。  


   出エジプト記32:1、7-14

  テモテへの手紙Ⅰ 1:12-17

  ルカによる福音書15:1-10


 99匹の羊を残して1匹の羊を探す羊飼いのお話は、私たちに、愛されていることを気づかせるだけでなく、愛することを促す教えでもあります。大事な教えは、「一人も見捨ててはならない」です。羊飼いのように、私たちも誰一人見捨てず、全ての人を大事にしなければならない、と言う教えです。これは、分かりやすく具体的な教えであると同時に、大変厳しく、難しい教えです。

 余り見かけない、珍しい絵があります。キリスト教の伝道師であり、同時に仏画等を書くことを生業としていた、牧島如鳩(まきしま・にょきゅう)さんの作品です。最後の審判の場面ですが、真ん中に描かれたイエス様から6本の手が出ているのです。明らかに、千手観音さんを意識して描かれています。この絵の題名は、「一人だに亡ぶるを許さず」です。イエス様は、誰一人見捨てずに、全ての人を救うために、自らの姿かたちを変えるまでにしてくださった、というメッセージが込められているのでしょう。イエス様は十字架上で、御自分を十字架につけた人々のために、「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです」と、神様にお祈りされました。イエス様は、御自分の命を失うまでして、誰一人見捨てず、全ての人を愛されたのです。

 イエス様から厳しい愛の教えが示されました。少しずつでも、イエス様の示された愛に近づいていきたいと思います。