2020年3月1日日曜日

富は天に積みなさい。・・・盗人が忍び込むことも盗み出すこともない。あなたの富のある所に、あなたの心もあるのだ。(マタイ 6:20-21) 不正にまみれた富で、友達を作りなさい。(ルカ 16:9)

 不自由をぶっつぶせ!

アニメ『ルパン三世  THE TIRST』から



   滅茶苦茶カッコイー!計算された盗みのテクニック、キレキレのアクション、絶えず人の裏をかき追跡の手をするりと抜ける華麗さ、そしてどのような困難な時にも、相手の目を見据えニヤリと笑う不敵さと、時折見せる弱く儚い子どもや少女たちへの優しさが、もうたまらなくカッコいいのです。あまりのカッコよさに、しびれてしまいます。

 50年以上前にマンガの連載が始まり、数年後にアニメになり、その後、何度も何度もテレビや映画でアニメが作られ続けられています。原作者のモンキー・パンチさんは、残念ながら昨年逝去されましたが、彼が生み出したキャラクターは、時代を超えて、生き生きと生き続けています。

 怪盗アルセーヌ・ルパンの孫という設定からして破天荒な物語ですが、石川五右衛門の子孫の剣豪や銭形平次の子孫の刑事など、他の登場人物も常識を飛びぬけた設定です。そのハチャメチャさが、物語に限りない自由さを与えているように思います。

 彼は泥棒です。法を犯す犯罪者であり、社会的に容認することのできない人物です。けれどもなぜこんなに魅力的なのでしょうか。それは彼が、私たちの不自由さを打ち破っているからではないでしょうか。お金はあくまで社会の中で通用するものであり(そうでなければただの紙切れや金属片にすぎませんから)、その意味で「富」とは社会が生み出すものです。そしてその社会は、多くの場合、不公平であり、格差があり、権力者による不誠実がまかり通り、「弱肉強食」です。私たちはそんな不自由な社会の中で、あえぐようにして生きています。そんな時、不敵な怪盗が、頑丈な金庫を軽やかに開け、ガードマンに囲まれているガラスケースをするりと通り抜けて、金銀財宝を奪い取っていく様は、不自由な社会に大きな風穴を開け、自由な風をごうごうと送り込んでくれるような気がするのです。

 イエス様も不自由な社会に自由な風を送り込んでくださった方でした。律法でがんじがらめになった人々に、神様の愛と言う自由を送り込んでくださいました。イエス様が律法学者や祭司たちを言い負かす様は、民衆にとって滅茶苦茶カッコいいものだったでしょう。多くの論敵に囲まれながら、ニヤリと不敵に笑うイエス様、クー!しびれます!