いけにえとは、人間の命の代わりに、何か大切なものを神様に捧げることです。聖書を読んでいますと、人間の罪深さを赦してもらうために、いけにえを捧げます。人間の罪は重く、本来ならば自らの命をもって贖わなければならないのですが、その代わりに、羊など動物の命をいけにえとして捧げるのです。ですから、いけにえとは、人間以外のものです。人間を捧げることは許されません。良く報道などで、「犠牲者」という言葉が用いられます。これは、事件や事故などで、被害を受けて、亡くなった人のことを、哀悼の思いを込めて用いている言葉であって、その字の通りの言葉ではありません。あくまでも人間は、いけにえになってはなりません。大多数の人々の利益のために、誰かひとり、または少数の人々が、命や大切なものを失うようなことがあってはならないのです。もし現在、この地上に、その字の通りの意味で「犠牲者」がいるのであれば、それはこの世界が間違っていると言わざるを得ません。本当の意味で、犠牲者となられたのは、イエス様ただ一人です。イエス様は十字架によって自らをいけにえとし、人類の罪を贖ってくださったのです。イエス様の十字架を信じ、イエス様の愛の道を歩みましょう。
京都聖マリア教会