2020年9月22日火曜日

被造物は、いつか滅びへの隷属から解放されて、神の子どもたちの栄光に輝く自由にあずかることを、切に待ち望んでいます。(ローマ8:18-25)

  SF映画や小説やマンガには、地球が滅亡してしまうことを描いた作品がたくさんあります。大きな災害や、戦争、あるいは巨大な隕石や病気、またはゾンビや宇宙人、これらによって、地球が滅んでしまうのです。滅んだ地球の姿は興味深いものです。現在、繁栄しているビルや建物が、破壊され、草木に覆われたり、砂漠の中に朽ち果てた高層ビルが埋まっていたり、青く澄んだ海の中に、高速道路や飛行場が沈んでいたりと、アーティストたちが想像力を働かせて描く世界は、とても面白く、時には美しいとまで感じてしまうものです。もちろん空想の世界だからこそ、安心して楽しめる訳ですが。ただ、滅亡しているだけでは物語になりません。物語の中心は、滅亡ではなく、再生なのです。たとえ少数でも、生き残った人々が、希望を失わずに、懸命に世界を再生させようとする姿が、感動的なのです。私たちの世界は現在、まるでSF作品さながらに、危機的な状況にあります。環境破壊も、伝染病も、戦争の危機も、すぐ身近にあります。私たちは時に、不安に押しつぶされそうになります。けれども私たちは、この世界を放棄し、どこか違う世界に行くことはできません。あくまでこの世界で生きていかざるを得ないのです。この世界で、自分のできることを懸命にせざるを得ないのです。だから、私たちに何よりも必要なのは、希望です。神様が必ず共に居て、導いてくださることを信じ、希望を忘れず、歩んでゆきたいと思います。


京都聖マリア教会   


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