私たちは、本当のことに出会うためには、今までの思い込みを否定する必要があるのかもしれません。イエス様は、「幸いなるかな貧しい人、神の国はあなたのもの」と言う言葉で始まる、山上の説教において、この世の富や権力を否定して、その向こうにある神様の救いを示されました。そして何より、イエス様は十字架と復活において、この地上で最も大切な肉体の命を否定して、永遠の命を示
されました。
私たちも、自分自身を否定してゆくと、何が残るのでしょうか。そのヒントを、パウロが教えてくれます。パウロは言います。「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい。」パウロは様々な苦労をしました。人びとから批判され、迫害されました。今までの自分が全て否定されて、残ったものが、喜び、祈り、感謝だったのです。
私たちの心の中には、様々な思いが渦巻いています。良い思いも悪い思いもあります。日々葛藤し、悩みます。けれども私たちの本質は、きっと、喜びと祈りと感謝なのでしょう。私たちの全てを否定しても、これらのものは残ります。喜びによって前向きになり、祈りによって神様とつながり、どのようなことにも感謝して歩んでゆきましょう。