2021年11月14日日曜日

ダニエル書12:1-4a   ヘブライ人への手紙10:31-39   マルコによる福音書13:14-23

 イエス様は言われます。「逃げなさい。」改めてイエス様のみ言葉について考えると、少し変な気がします。テレビのドラマやヒーロー物では、このような時に「逃げるな」と言うのではないでしょうか。困難な課題を前に、逃げ出してしまうのは、無責任と言うか、ちゃんとしていないように思われるのでしょう。けれども聖書を読んでいても、無責任な感じはしません。聖書のメッセージは、逃げのメッセージではないように思われます。体は逃げても、心は逃げていないような思えます。つまり、決して諦めてはいないのです。

 諦めない、と言うのも、決して楽ではありません。諦めない、とは、苦しくても、決して希望を失わず、心を前向きにして、やがて来る時を待つ、と言うことです。忍耐力が必要です。諦めないと言う生き方を、支えてくれるのが聖霊です。聖霊は、私達が絶望してしまいそうな時に、心がくじけてしまいそうな時に、私達に寄り添い、私達の心を支え、私達の足を強めてくれます。そして私たちが為すべきことを行う時まで、私達を導いてくれます。聖霊の導きを祈りましょう。

 心も体も逃げなかったのが、イエス様の十字架でした。そしてイエス様は復活によって、私達に永遠の命の希望を与えてくださいました。私達もいつか、心も体も真正面から課題に取り組む時が来ます。それが私たちの十字架の時なのでしょう。私たちはきっと、自分の十字架を通して、復活の命を得るのでしょう。