イザヤ書６２：１－５
コリントの信徒への手紙１ １２：１－１１
ヨハネによる福音書２：１－１１
本日の福音書の物語は、普通の奇跡とは違います。これは、病気を治したり、困っている人を助けたりする奇跡ではなく、「みんなを喜ばせた」出来事なのです。そしてそこから、「神様の御業は、みんなを喜ばせるものだ」「私たちの使命はみんなを喜ばせることだ」と言うことができると思います。
お笑いの殿堂、吉本興業が、映画を作りました。たくさんのお笑い芸人にインタビューしたドキュメンタリーです。その題名を聞いて、私はハッとしました。「我々は笑われたい」です。自分がみんなから笑われることを、甘んじて受ける人こそ、みんなを笑わせることができる、と言うことを表現しているのではないかと思いました。誰かを喜ばそうとするなら、自分の評価を求めず、謙虚にならなくてはなりません。イエス様の奇跡によって、イエス様ではなく、花婿が褒められました。イエス様は自分が全く評価されず、けれどもみんなが喜んでいるこの状況を、きっと微笑みながら喜んでらっしゃったのでしょう。
イエス様の十字架は、究極の謙虚さと言えるでしょう。そのことによって、復活の喜びが私たちに与えられました。イエス様は、十字架と復活によって、私たちが少しでも信仰の喜びを得、幸せになるのを、微笑みながら見つめてらっしゃるのでしょう。
