信仰と希望と愛、これらは、聖書に出てくる宗教的な言葉でありながら、私は、すべての人が普遍的に必要なものだと考えています。信仰は、人に向ける時には「信頼」という表現になります。すべての人が良い人とは限りませんが、それでも私たちは、人を信頼してゆかないと生きてゆけません。また、希望とは、未来はきっと良くなるだろうと信じることです。現在の世界の状況を見ていると、不安な要素はいっぱいあります。けれども、「未来は絶望だ」と思えば、怖くて生きては行けません。やはり、これだけ自分が頑張っているのだから、少しでも未来は良くなるだろう、と思うからこそ、頑張れるのだと思います。そして、愛です。イエス様は言われました。「友のために自分の命を捨てること、これより大きな愛はない。」愛は、人を大切にすることです。究極的には、自分の命よりも人の命を大切にすることです。自分の命を捨ててしまえば、自分は生きてはいけません。けれども、愛の逆では、やはり生きていけません。人からすべてを奪い取り、自分のためだけに使おうとするなら、結果的に自分は生きていけません。人は一人では生きていくことができず、みんなで分かち合うことで、自分も生かされるのです。信仰と希望と愛、これらは、私たちが生きてゆくために、どうしても必要なものなのです
京都聖マリア教会