2020年12月20日日曜日

主人公    サムエル記下7:4、8-16 ローマの信徒への手紙 16:25-27 ルカによる福音書1:26-38

 



「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」これを聞いたマリアは、戸惑いました。マリアの戸惑いは、自分が神様の救いの主人公になることの戸惑いだったのでしょう。このメッセージは、今も私たちにも語られています。天使は私たちに、「あなた方は神様の救いの主人公なんだよ」と告げてくださっています。私たちは、政治や経済の世界では、主人公ではないかもしれません。けれども、神様の救いにおいては、私たちは主人公です。私たちの祈り、言葉、行いが、神様の救いにとって必要不可欠なのです。私たちは小さな存在です。けれども神様は、小さなものを、大いなる救いの御業に用いられるのです。イエス様の誕生は、ベツレヘムの貧しい馬小屋の中でした。イエス様の十字架は、ユダヤの国の片隅で行われました。けれども、それらの小さな出来事を通して、永遠の命の希望が、全人類に与えられたのです。

 私たちは、実は、主人公になりたくないかもしれません。主人公になることは、責任感と緊張感、そして孤高の歩みを伴うものなのかもしれません。けれどもそのような時、天使は必ず私たちにこう告げます。「おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。」神様は必ず私たちと共に居てくださいます。主人公は、決して孤独になることはありません。神様を信頼し、救いの世界の主人公として、神様の御業に加わってゆきましょう。


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