西原理恵子と言う人が作者の、「ぼくんち」というマンガがあります。とても素敵なマンガです。登場人物はみんな貧しく、とても苦しい生活をしています。けれどもみんな明るく、優しく、助け合って生きています。この漫画の中で、登場人物がものすごく怒って、家族を叱っている場面があります。それは、家族が悲しくて泣いている場面です。登場人物は、「泣いても何にもならん!悲しい時には笑え!」と、家族を殴りながら叱るのです。泣くか笑うかが、死活問題になるほど大切な問題だということを、経験上身に染みているのでしょう。苦しみを前に悲しみ、涙を流すことは、私達の正直な姿であり、大切なことです。けれども、悲しみに沈みこむあまり、自分を滅ぼしてはなりません。悲しみを超える希望を与えてくださる神様に、信頼しましょう。
京都聖マリア教会