2021年12月19日日曜日

ミカ書5:1-3   ヘブライ人への手紙10:5-10   ルカによる福音書1:39-45


 マリアとエリサベトが喜んでいます。この喜びは、同じ境遇に置かれた者同士が出会ったことによる喜びです。二人とも、人間の理を超えた神様の御力によって、お腹に赤ちゃんを宿していました。この出来事は、二人にとって、不安で心配なものでした。同じような不安におびえ、将来を心配している二人だからこそ、その出会いは喜びになったのです。

 エリサベトの思いを、喜びで満たしてくれたのは、お腹の赤ちゃんでした。エリサベトは言います。「あなたの挨拶のお声を私が耳にしたとき、胎内の子は喜んで踊りました。」お腹の赤ちゃんは、人を愛し、人を受け入れる力を彼女に与えてくれたのでした。人を愛し、受け入れる方と聞くと、私たちの心にすぐに思い浮かぶお名前があります。イエス様です。エリサベトのお腹の赤ちゃんは、後に洗礼者ヨハネと呼ばれる赤ちゃんですが、実はその本質は、イエス様だったのです。エリサベトは、その身にイエス様の霊を宿していたのです。

 私たちの中にも、神様が居てくださいます。私たちは、それを感じ、信じています。私たちの中におられる神様は、イエス様の霊です。人を愛し、受け入れる神様です。私たちに互いに愛し合う力を与えてくださる神様です。そして私たちが苦しむ時には、十字架のイエス様の霊が私たちを励まし、復活のイエス様の霊が私たちに希望と喜びを与えてくださいます。イエス様を肉体的にその身に宿したのは、マリアだけです。けれども、霊において、イエス様を宿した喜びを得たのは、マリアだけではありません。本日は、私たちの中にイエス様が居てくださることを共に喜び祝う日、私たちの身に、見えない形でイエス様が宿っておられることを感謝する日なのです。